農業の取り組み|事例紹介 §5

株式会社九神ファームめむろ

株式会社九神ファームめむろ
(1)施設概要
設立
平成25年(2013)
代表
代表取締役社長 藤田敏子
本部
北海道河西郡芽室町渋山8線24番地10

九神ファームめむろは、愛媛県において惣菜製造・販売を行う 株.クックチャムを中心に4社が出資して設立した就労継続支援A型事業所である。

農業生産および野菜の第一次加工を行っている。第一次加工原料が不足する場合は、地元JAより購入している。また農産物は原体また第一次加工した全量を、出資企業の一つである 株.クックチャムへ販売している。

平成27年1月に第二加工施設である「新嵐山工場」が稼働している。

(2)調査日/対応者

平成26年10月27日/小川洋輝氏ほか

(3)調査目的

地域のさまざまな主体と連携し、農業生産および加工に取り組み、一般就労への積極的な支援に取り組む事例について実態調査を行った。

(4)調査内容

表5 農業の取り組み概要

農地畑/約30a(借入地)
農産物ジャガイモ、カボチャ、小豆
加工品ジャガイモの第一次加工
出荷全量を(株)クックチャムに出荷。ジャガイモの一部、カボチャ、小豆は原体のまま出荷
販売先出資企業で惣菜の製造・販売をする、株.クックチャム
栽培慣行農業
作業者農業担当:就労継続支援A型利用者12名、シニア職員2名、支援者3名|加工担当:就労継続支援A型利用者12名、支援者4名(1名はシニア職員)
事例紹介|株式会社九神ファームめむろ
ジャガイモ畑
ジャガイモ畑
一次加工したジャガイモ
一次加工したジャガイモ
<6次産業化の取り組み>
  • 加工

    ジャガイモの皮をむき、一定の大きさにカットし、パック詰めした後、機械で熱処理する加工を行っている。

    販売先が手作りの食材提供を掲げており、また不揃いな大きさのジャガイモでも原料となることから、皮むきとカットは手作業となっている。

<地域等との連携>
  • 出荷するジャガイモ原料が不足することから地元JAの協力を得て、不足分120tのジャガイモを仕入れている。また、JAで余剰となった野菜についても一部食材の原料として引き受け(購入し)、惣菜の原料としている。

    連携関係:障害者福祉事業所←→JA
    • 加工原料の確保
    • JAは余剰野菜の新たな販路の開拓
  • 法人は芽室町が中心となり、地域の障害者福祉事業所、JA、そして販売先となる企業が連携することで起業を実現した。法人の設立にあたっては、まず販路を確保し、事業計画を作成し、その上でステークホルダーのメリットを明らかにし、調整の上、合意形成を図った。設立に際してはスピード感を持たせるため、期限を決めて取り組んだ。

    連関係携:障害者福祉事業所-役場-JA-地域外企業
    • 地域主体の連携による起業
  • 農業生産にあたり自営農業をリタイアした高齢農家が技術指導、機械貸出をしている。

    連携関係:障害者福祉事業所←リタイア農家
    • 農業技術指導
    • 大型機械貸し出し
<その他>
  • 販路確保、企画立案、事業計画作成、調整、職員・障害者の採用等については外部のコンサルタントが加わり、大きな役割を果たしている。
(5)今後の展望

芽室町内の工業団地内にも新たに事業所を開設し、今後は農業や第一次加工だけでなく地元企業の障害者雇用にかかる就労や生活支援を実施することを検討している。また地域に地産地消のコミュニティレストランを開業する予定である。さらには農作業、調理、食べるといった体験型就労キャリア修学旅行を実施する。障害者がさまざまな工程で作業指導し、子供たちが障害者と交流し、農作業等を体験するという事業を検討している。