農業の取り組み|事例紹介 §9

社会福祉法人大和会

社会福祉法人大和会
(1)施設概要
設立
昭和55年(1980)
代表
理事長 新谷紘一
本部
奈良県山辺郡川添村大字切幡1432番118

大和会は、障害者支援施設「大和高原太陽の家」(施設入所支援、生活介護)において、就労移行支援事業・就労継続支援B型事業を行う障害福祉サービス事業所「セルプたいよう」を運営している。さらには、障害者就業・生活支援センター「奈良東和障害者就業・生活支援センターたいよう」、相談支援事業所「たいよう」、そのほかに特別養護老人ホーム「都祁(つげ)すずらん苑」、デイサービスセンター、ケアハウスの介護保険事業を実施している。

平成27年4月には、障害者グループホーム「風の森」、セルプたいよう分場「cafe SUNWOOD」を開設予定である。

農家より近隣の耕作放棄地の管理依頼を受け農業に取り組み、近年では食品加工さらには飲食店に取り組み始め、6次産業化による工賃向上と職域開拓をすすめている。また、施設の食材として地域の農家等から直接農産物を購入している。

(2)調査日/対応者

平成26年11月19日/大久保浩氏

(3)調査目的

農業生産および6次産業化に取り組み始めた事例について実態調査を行った。

(4)調査内容

表9 農業の取り組み概要

農地畑/約30a(借入地)
農産物ダイコン、ニンニク、タマネギ等
出荷多くを施設内の食材として利用し、一部を加工食品として出荷
販売先道の駅、直売所等で販売
栽培有機農業(無農薬・化学肥料農業)
作業者農業担当:就労継続支援B型利用者1名、職員2名|加工担当:就労継続支援B型利用者10名、職員3名
事例紹介|社会福祉法人大和会
狭隘な耕作放棄地の管理
狭隘な耕作放棄地の管理
地域農産物を利用した加工食品
地域農産物を利用した加工食品
<6次産業化の取り組み>
  • 加工

    生産した野菜や採取した山草を漬物・クッキー・パウンドケーキ・おかきなどの原料として利用している。

  • 飲食店

    自主運営のカフェを開設予定である。

<地域等との連携>
  • 農家の生産した農産物について規格外品を含め、市場出荷価格で施設内の食材として購入している。

    連携関係:障害者福祉事業所←→地域農家
    • 地産地消の食材の確保
    • 農家は新たな規格外品等の販路の開拓
  • 農家の耕作放棄地を管理している。

    連携関係:障害者福祉事業所←→地域農家
    • 農家の農地を管理
<その他>
  • 地域の農地の多くは小面積の谷戸田が多く、地域では高齢化がすすみ、法人への農地管理依頼は増えている。
  • 大和会の主たる農業責任者および担当者は高齢の軽度知的障害者である。実家での農業経験を活かし、大和会では農業の中心的な存在であり、必要に応じて職員への指導も行っている。
(5)今後の展望

地域には山地斜面にある小さな棚田が多く農地も分散しており、また農業を継ぐ者がいない農家がほとんどであり、大和会に対する農地管理の期待は高まっている。今後農地規模を拡大するため、耕作放棄地での地域の風土にあった新たな農産物の生産を検討している。農産物の6次産業化を図るとともに、農作業班の人員体制を整備していく予定である。